最近習っているフラメンコの歌には何十種類もある。
ファンタンゴ、アレグリアなどが私の好み。
私はまだファンタンゴしか習っていない。そのキーの取りから方は難しいのだが、歌詞が同じ事を何回も繰り替えるので比較的憶えやすく、異国人の私にはぴったり。
そして12月に入り、カントのクラスではクリスマスキャロル=Villancicoを習うようになった。
Villancico de gloriaという、聖母マリアがキリストを身ごもっている時に聖父ヨセフと旅をしてキリスト様が生まれる直前の出来事を歌にしたものだ。
歌詞は大まかに
「その道のりはとても寒く湿気があり、風に吹かれている寂しい、苦しい道のりだった。
その夜遅くにある宿にたどり着いたら、「こんな夜遅くに、妊娠した女性をつれて、金があれば家を全部貸すが、金がなければ誰も泊めさせない」と家主に滞在を断られ、その宿を後にし、歩いていたら、小さなコージーな小屋に牛やラバがいたのでそこに泊まり。そして神聖なキリストさまが後光を放し生まれて来た。
至福に満ちた聖母の栄光と勝利が今この瞬間に生まれた。」
というような内容。
私が初めて聞いた時、「なんて暗いんだ!」
と思ってしまったが、だんだん歌い込んで行くうちにエネルギーが満ちて来る歌だという事が解り始め、今は毎日練習している。
クリスマスディナーに家族と集まる。
その時にプラナーダと姉と3人で歌う事に決めたので、私は家で先生をしている。
散歩に行くときもmp3で聞いて、歌詞の意味を辞書で調べたり、とっても楽しい。
そして今日から5日間の連休が始まった。
12月8日の月曜日が聖母マリア様の日でスペイン人にとってとても特別な日らしい。
その日に私のカントのクラスでコンパスをしているとってもキュートで笑顔を絶やさない男の子がフラメンコダンスをバールで踊るので、お友達と見に行く予定!
日本でもそうだが、
12月はとてもワクワクした行事が沢山あり、
毎日やりたい事あれもこれもであっという間に夜になる。
時間が1日26時間必要。
日本と違うのはみんなもうホリデーモードに入っているので、祝日や祭日が沢山あるというところかな。
この写真はアンダルシア州のカソリック教徒で一番位の高いアルソビスポさまのお住まいになっていらっしゃるお屋敷。
セビリアの中心地に建っていて、アンティックで趣があり、信じられないくらいきれいな建物で、大きく、中はいつも清潔にお掃除されている。(と言っても門はたいてい閉まっているので、見えるのは中庭だけなのだが)
一対何人の人がこのお屋敷でご奉公しているのか、いつも前を通ると思う。
1番目の写真は大聖堂のヒラルダの塔。
セビリアのシンボル。
夜はこのようにライトアプされていて、お昼間は大聖堂を通っててっぺんまで登れる。
上まで登るとセビリア全体が見渡せて、鐘が鳴る時間になるとそこに取り付けられている鐘の音で話し声が聞こえなくなり、とても良い!
何せいつも観光客が絶えないから...。
この前はニコと一緒に登った。
帰りの塔の途中でアジア系の観光客とすれ違ったのだが、彼は30代前半くらいで若い人なのに、息を切らしてハアハアいいながら休んでいた。
そして「後どれくらい登らなければいけないのかな?」と聞いて来たので、
「そうね今は15階、確か39階くらいまであったかしら?」
と答えたら「えーーーー!」とひっくり返りそうになっていた。
(馴れていないとけっこう急な坂かもしれない。)
だから「だけど、心配ないわ!これからの道乗りは大した事ないから、とっても簡単に上までいけるわよ。」と言っておいた。
これからの方が坂が急になって大変なのだが...。
彼を後にして直ぐにニコが「カマラー!」と肘で突っついてきたので、
「うそも方便よ!本当の事を言って、彼が引き返したら今までの苦労が台無しでしょ。だからあれで希望を持って上までいけるのよ。セビリアせっかく来たんだからね。塔のてっぺんの涼しい風を感じてもらわないと。」
と2人で笑った。
with love kamala