セビリアの夏
太陽はジリジリと音をたてて、毎日銀色に輝く。
今朝も屋上で洗濯物を干していたら、太陽と私の間に、黒い小さな矢印がぴちぴち飛び回っていた。
ツバメたちだ。
100羽以上はいる。
8の字を描いたり、直線に真っすぐ飛んだり、楽しそうだ。
日本人の私には、ツバメはGood Luck。
毎朝このツバメたちの飛び回る姿を観ると
『今日もいいことありそうだ」
と1日を始められる。
昨日サラマンカに住むお竜姉さんからひさしぶりにメールをもらった。
「前にカマラちゃんからお手紙をいただいたとき、うれしくて、すぐ返事を書いたのだが、その手紙は今日まで私のバックの中に入っていた。やっと出せたから着くの待っててね。」
と書いてあった。
(ちなみに、この「前に」というのは1年程前のこと。)
お竜姉さんはサラマンカで日本料理店「肴」を経営している。
すてきなバーを経営するミュージシャンのオリちゃんと結婚していて、スペインに住んでもう20年以上。
スペイン語はスペイン人のように、読み書きももちろん完璧。
本好きでいつもスペイン語の本を読んでいる。
とてもうらやましい。
「肴」はたぶんスペインで一番日本食がうまい。
お竜姉さんは材料にこだわり、全て無添加。
何でも自分で作る。
たらこふりかけ、昆布の佃煮、ひじきの煮付け、さよりの酢漬け寿司など、お店のお料理は全ておいしい。
プライベートでも鰹を4cmくらいの角切りにして、さっと唐揚げにした後にトマトやズッキーニやオニオンなどと煮込むサラマンカ料理があり、それも絶品。
お酒もオリちゃんがバーを経営しているから、こだわったワインをおいてある。
白も赤もすばらしいもの。
サラマンカはヨーロッパで一番古い大学があり、丘全体に街がある。
そしてその街の中心部丘のてっぺん辺りで、「肴」もそこにある。
だから観光し、疲れた時にふらりと入りお腹を満足されるにはもってこい。
街はアンティークで美しい。
一人旅でも楽しく過ごせる。
夏でも比較的涼しく、さらっとしている。
数年前に初めて訪ねた時5日間の予定だったが、4日目に
「カマラちゃんがせっかく来てるから、店をバケーションにしてスタッフの子たちとポルトガルのビーチに行こう。」
と、突然お竜姉さんの思いつきでオリちゃんの運転で、ポルトガルに1泊2日でバケーション行った。
道中はわいわいがやがや楽しく、ポルトガルのビーチについて、お竜姉さんの作ったお弁当を動けなくなるくらいまで食べて、夜はレストランでポルトガル料理を楽しんで、夜中までカードで遊んだ。
次の日に「せっかくだから、もう1泊しようか?」
と滞在を延ばした。
(この人完全にスペイン人!)と思った。
Arunのトレーニングが毎年行われるラリータから車で、サラマンカは北に1時間半なので、いつも寄りたいという気持ちがあるのだが、セビリアは南に5時間なので、正反対でなかなか行き着けない。
今年はお竜姉さんの顔が見れるかな?
with love kamala